みのる(M):(決意) 情報システム学科で、データ収集のプロになって、社会の役に立つ仕組みを作りたいんだ。俺、ゴミ拾いとプログラミングは得意だから、現場とデータをつなげられる気がする。
たろう(M):(わくわく) それ、最高じゃん!現場データがきちんと集まれば、清掃の効率化も見える化もできる。僕はバックエンドで集計基盤を作るよ。
はなこさん(F):(励まし) 私はコミュニティづくりとUIをやるね。ボランティアの気持ちが続くデザイン、考えてみたい。
みのる(M):(夢見る) そしてさ、ボランティア会員制の企業を立ち上げて、俺が社長になって、地域と企業をデータでつなぐ。みんなの善意が、ちゃんと届く社会にしたいんだ。
たろう(M):(賛同) まずはプロトタイプだ。小さく始めて、数字で語ろう。
はなこさん(F):(前向き) 学科のプロジェクトとして申請しようよ。教授も巻き込めば、計測機材やサーバも借りられるかも。
ナレーション(Q):(静か) 三人の夢は、教室のホワイトボードから、街角の歩道へと広がり始めた。
みのる(M):(集中) 今日の清掃ルート、GPSでログ取って、拾ったゴミはカテゴリと枚数、写真も紐づけよう。紙、プラ、金属、不燃…タグはこの4種で。
たろう(M):(冷静) 受信APIは用意したよ。タイムスタンプは端末側とサーバ側で差分補正する。重複アップロードはハッシュで弾くから、オフラインでも安心。
はなこさん(F):(丁寧) 入力を3タップ以内にしたよ。スワイプでカテゴリ選択、長押しで枚数、撮影は自動起動。負担を最小にしないと続かないから。
みのる(M):(実践) よし、じゃあ行こう!拾いながら気づいたことは音声メモで残す。後でテキスト化してタグ付けだ。
ナレーション(Q):(客観) 数週間で、ゴミの種類と発生時刻、天候、イベント情報を掛け合わせたデータが地図上に描かれた。朝の通学路での紙ごみ、週末の公園でのプラ、雨上がりの側溝での不燃。
たろう(M):(分析) ヒートマップが面白い。金曜夕方の繁華街はプラが突出、月曜朝の駅前は紙。清掃ボランティアの配置をシフト制に最適化できるよ。
はなこさん(F):(提案) 参加者に「あなたが拾ったゴミで何が変わったか」を返そうよ。例えば、CO2換算や、行政の回収ルート短縮効果とか。
みのる(M):(手応え) いいね。現場の達成感が次のアクションにつながる。データは人の背中を押せる。
みのる(M):(緊張) 今日は登記完了の日…社名は「LinkVol」。ボランティア会員制で、企業や学校、自治体をデータでつなぐ。俺が代表、頼むぞ二人とも。
たろう(M):(頼もしさ) 任せて。SaaSとしてダッシュボードを提供、会員企業は社員の参加状況と地域貢献の指標が見える。APIは自治体にも開放して連携しよう。
はなこさん(F):(自信) 料金プランはシンプルに。小規模は無料枠、成長に合わせて拡張。参加者にはバッジとストーリーをフィードで返す。企業の広報素材としても使える導線を作るね。
ナレーション(Q):(抑制) 三人は市役所、商店街連合、地元企業を回り提案を重ねた。
みのる(M):(情熱) 単なる善意の集合で終わらせません。データがあるからこそ、貢献の質と継続性を担保できます。御社は会員として社員の参加を支援し、その成果を透明に示せます。
企業担当者(M):(関心) 指標は?業界報告に使えるレベル?
たろう(M):(論理) ISOのガイドラインに準拠したメトリクスを実装済みです。第三者監査の導入計画も用意しています。
はなこさん(F):(温和) 参加した社員の声や写真は、本人同意の上でストーリー化。社内のエンゲージメント向上にもつながります。
ナレーション(Q):(明るい) 初年度、十社が会員に。大学の仲間もボランティアとして参加し、街の地図は色濃くなっていった。
ナレーション(Q):(高揚) 三年後。LinkVolは全国五十の自治体と連携し、会員企業は二百社を超えた。ダッシュボードには、削減された回収コスト、CO2換算、改善された歩行者満足度が並ぶ。
みのる(M):(誇り) 現場から得たデータが、政策を動かす力になってる。今日も子どもたちと一緒に拾って、夜は市役所へ報告だ。社長室より、歩道のほうが俺の席っぽいけどな。
たろう(M):(達成) 新しいモデル、異常発生の予測精度が上がったよ。イベント前に人員を再配置できる。会員企業の満足度も上がるはずだ。
はなこさん(F):(感動) 参加者のタイムライン、笑顔でいっぱい。拾った数より、関わった人の物語が増えたことが嬉しい。
自治体職員(F):(感謝) あなたたちのデータで、回収ルートを三割短縮できました。市民の満足度も向上。これからも一緒にやっていきましょう。
企業担当者(M):(喜び) 社内ボランティアが文化になりました。採用広報にも好影響です。次年度も継続します。
みのる(M):(静かな熱) ありがとう。最初に拾った一枚のゴミが、ここまでつながるなんて。これからも、現場とデータを結び続ける。僕らの夢は、もう道の上にある。
ナレーション(Q):(余韻) 夕暮れの街路で、三人は次のマップを開いた。小さな光点がまた一つ増え、明日へと結ばれていく。
ホワイトボードの白が朝焼けになる
拾った一枚のゴミが旗になる
GPSの軌跡で夢に道を引く
スワイプ三拍子、街が歌い出す
紙とプラ、雨粒のリズムに乗せ
ヒートマップの赤が心を灯す
LinkVol、その名で善意を束ね
会員と街路が線で握手する
透明な指標で嘘のない誇りを
バッジと物語が背中を押した
登記の日、震える手で船を出す
市役所の灯りへデータを運ぶ
予測は風、配置は帆のように
CO2の数式が笑顔に変わる
「小さく始めて」世界は広がる
善意の座標が地図を染めていく
僕らの席は歩道、空はダッシュボード
夕暮れの端で次の光を結ぶ
教室の白墨が街角で芽吹いた
数字で語って心で続けていく
監査の眼差しも味方に変えて
明日へと伸びるボランティアの手