事務系職種で働く視覚障害者は、概念的スキルと技術的スキルが苦手であると感じていました。
図1.1 当事者が自覚した苦手スキル(markdownテキストへのリンク)
当事者は、「読む」のに時間がかかり、「視点」を使えず、「順序」を見ることができません。
〈「読む」のに時間がかかる:パッと見ての発言ができない〉
苦手なことは…。やっぱり、パッと何かを見て、認識して、それについて発言するとかっていうのが、凄く難しいというか、出来ないので。事前に資料を頂いたりとかしていないと、なかなか発言できず、静かな人だなって思われちゃうし(笑)。
〈「視点」を使えない:「大きな視点」で考えるのは苦手〉
物事の本質を見極めるみたいなところが、足りてなかった。業務のポイントを見た時に、どうしてもミクロの視点で物事を見がちだった。「それって結局、どういうこと?」みたいな。本質のマクロ部分をしっかり考えるように言われるんですけど。なかなか自分の中でそれが身に付かないというか。どうしても「大きな視点で」っていうところに苦手意識もあって‥。
〈「順序」が見えない:段取りを覚えられない〉
段取りとかがすごい苦手なので。(略)いついつまでに案内を発送しないと、いついつの日程、どうだからとか、逆算が。(略)できないけどダメだなと思ってるので、それこそ課題かなとは思うんですけど。基本的に苦手ですね。もう、料理作る時とか(笑)。全く覚えれないんですよ。これ前作ったなって料理も、レシピ無いと。どうだったっけ?ってなるんですよ。
オフィス系ソフトと社内外システムには、視覚障害特有の使い辛さがあります。
〈オフィス系ソフト:知らない間に体裁が崩れる(ワード)〉
ワードの表って、結合されるとわからないところがあったり。ぞんざいに扱ってるとセル増えちゃったりとか。ま、あれは今、JAWSが「最後のセルだ」って言うようになりましたけども。知らない間に体裁崩すってことが。一文字変えたらなんか凄いことになってるとかっていうことが、あり得るので。
〈社内外システム:入力位置がわからない(経費処理システム)〉
大変だったのは、給与控除のシステムに入力したりとかっていう。社内施設で使っている備品だったり、こちらから発注を掛けているので、それは社内システム上に入力するんですけれども。それが、どこに何を記入するだったり、個数だったりとかっていうのが。(拡大機能を使って特定個所を)大っきくしてやっているもので(全体の中での位置がつかめない)。