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小林@筑波技大/福祉工学やら支援技術やら

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2023年12月振り返り…

前を向いて行こうと思いつつ、ついつい振り返ってしまいます。

ダーツ実験

12月、倫理審査を通過させて頂いた「(日本語と英語を)しゃべるダーツ」の実験もようやく進められて少し安心しました。頑張って実施してくれた学生さん、参加して下さった皆さん、お手伝い頂いたDeborah先生有難う御座いました。

しゃべるダーツ、イベントに出展すると必ず「全盲の方はどうやって狙うのか」と聞かれていたのですが、ひとまず軽く棒でタップして方向を確認する方法などを試してみています。そして(私自身も)意外だったのですが、少しの練習で皆さん「刺さる」ようになりました。これには本当に驚かされました。

バーコードワークショップ

12月初旬には「科学へジャンプ・イン東京」でバーコードワークショップを実施させてもらいました。貴重な機会を頂きありがとうございました。

そして今回、バーコードの組み合わせを試行錯誤する触覚教材を新たに作ってみました。立体コピーで作った7つの枠に、長方形の磁石で作った異なる幅の「バー」をはめ込む教材です。これを使って:

  • 黒で始まり白で終わる
  • 全体の黒の幅の合計は偶数(1+1、2+2、3+1、1+3)
  • 黒2本で構成されなくてはならない

という条件で組み合わせを考えると10通りできますよ~、ということを理解してもらう仕組みです。

与えられた時間に対して少し内容を欲張ってしまって最後駆け足になってしまいましたが、なんとかこなすことができました。また、参加はできなかったのですが12月中旬の地域版フォーラムにてビデオ報告をさせてもらいました。バーコードワークショップは自分のお気に入りのレパートリーなのですが、改めてまとめる機会を頂けたのは良かったです。

ICCHPじわじわ/CHI’25キックオフ

次回General Chairを担当するICCHPの打ち合わせや、少し先ですがAccessibility担当のCHI2025のキックオフミーティングなどがあり、いつものように英語に苦労しています。努力するしかないのですが、なんとかなりませんかね…

2024: New year’s resolution

早いもので、もうあと数時間で2023年も終わりです。来年は更に雑用や学外仕事が増えると思いますが「計画的&健康的」な生活を心掛けたいと思います。

2023年秋振り返りその2

長くなってしまった秋の振り返りその2です。11月編。

サイトワールドにしゃべるダーツを展示

卒研生&Deborah先生と進めている音声化されたダーツ盤を、サイトワールドの本学ブースで11月1日と2日に展示してもらいました。残念ながら私は現地に行けなかったのですが、Deborah先生や学科の先生方にご対応頂いたおかげで来場者の皆さんにも興味を持ってもらえたようです。触れて頂いた方々、手間をかけて頂いた先生方、ありがとうございました。

筑波大の講演会イベントに参加

11月4日 土曜日、お隣筑波大学の雙峰祭にて「ChatGPT時代の就職、仕事、働き方」という講演会イベントに参加しました。クラウドワークスの吉田社長や人工知能科学センター長の櫻井先生のお話を間近で聞くことができ、とても勉強になりました。私からは本学科の卒業生の就職先実例やどのような環境で仕事をこなしているのかなどについて話しました。

土浦花火大会

同日の夜は土浦の花火大会でした。この花火大会は競技会なので様々な花火業者が競演します。せっかくの機会ということで自転車でDeborah先生と近くまで見に行ったのですが、どうやらカナダ的には「鳥とかWild aminalは驚いたりしないのか」の方が気になるようでした。そんなこと考えたこともなかったので少し反省です。後で知人から聞いたところによるとカナダでは「Fireworksがある!」と聞いて駆けつけてみると数発で終わってしまって日本人としてはかなり物足りないことがあるそうです。

そして今年は1発、空に上がらず落ちてきてしまい、地上で炸裂した事故がありました。「また中止か?」と心配しましたが、無事再開されて良かったです。

都内の私立中学生たちの見学対応

11月17日 金曜日、推薦入試の前日に都内の私立中学からの見学対応をしました。視覚障害者用の支援機器や触覚教材の体験などをしてもらいましたが、点字打刻の体験では短い説明にも関わらずきちんと裏点を理解して、自分の名前や部活についてなど、点字用紙に点筆で打つことを楽しんでいました。中学生の吸収力に感動しました。

東北大でDeborah先生の講演会を実施

ヒューマンインタフェース学会の国際交流企画という形で、Deborah先生のハイブリッド講演会が実現できました。現地参加は理事会メンバーがメインでしたが、東北大の学生さんも参加してくれて良い講演会になったと思います。

プログラミング概論でハノイの塔

この時期プログラミング概論では再帰関数の利用例として「ハノイの塔」を学びます。理解を助けるために3Dプリンタで模型を作って学生たちに渡すのですが、今年の1年生は人数が多いため前週からコツコツ作りためておきました。1セットだいたい1時間半くらいで出力するのですが、連続しては出せないので結構手間はかかります。レジンでの出力バージョンも作ってみましたがやはりFDMの方が手軽ですね。

つくば市観光基本計画の会議に参加

今年度、つくば市の観光基本計画の策定委員を務めています。11月末に第二回の会議がありました。観光課の方々が用意してくださる資料、筑波山周辺の駐車場データやホテル宿泊者の属性データなど、純粋に興味深いものが色々出てきて、勉強させて頂いています。

2023年秋振り返りその1

なんだか2ヶ月に1回しか更新できておりません。秋、というよりほぼ夏がずっと続いて一気に冬になったような2023年でしたが、9月末~11月を振り返ってみたいと思います。

バリバラ放送

9月29日金曜日、数日間の撮影に付き合ったEテレのバリバラ、クイズ#ふつうアップデート、が放送されました。春日キャンパスは1年生と松尾先生がメインで出演してくれました。

筑波山登山

2学期の授業が始まる前にDeborah先生と筑波山に登ってきました。神社脇からの御幸ヶ原コース、女体山と男体山を巡ってケーブルカーで下山という形です。唐揚げ屋さんでお昼のお供を買ったら車を停めさせてもらえたので助かりました。ケーブルカーは紅葉シーズン企画?の声優さんの読み聞かせ「ストーリーテラーズ・レールウェイ」も楽しめました。

授業開始

2年生のプレゼンテーション演習や1年生のプログラミング概論・同演習、筑波大のデータサイエンスといった授業がスタートしました。シラバスに書いてあるようにプログラミング概論はpythonから始めています。しかし情報が必修化された今の高2生が入ってくる2025年度には、少し内容を変えなくてはいけないかもしれませんね。昨年、今年と盲学校・視覚特別支援学校さんに数校訪問させて頂いて、プログラミング教育について調べたりしているところです。

インターナショナルスクールからの見学対応

10月6日 金曜日にTsukuba International Schoolの子供たちが春日キャンパス見学に来たので案内しました。授業の様子やキャンパス内の配慮などを体験して頂きました。プレゼン資料はふりがな付日本語と英文を併記したものを用意していましたが、結局英語の方が分かりやすいということになり、子供たちに英語で説明するというあまり経験したことのないスタイルでの案内になりました。

自立支援機器関連の人材育成事業で講師を担当

10月21日 土曜日、知人から依頼されて厚生労働省自立支援機器イノベーション人材育成事業の講師を務めました。1時間ちょっとのオンライン講義です。受講者が大人の方たちということで、事例紹介を多めに組み込みました。配布資料をあえてHTMLとMarkdownで提供するということを試してみました。

春日祭・天龍祭

10月22日 日曜日、コロナ明けで久々のリアル学園祭でした。天気もよかったのでストトリで移動。実は学園祭を経験した学生たちは卒業してしまっているので、在学生は全員始めての学園祭。手探りの中、かなり頑張ってくれたと思います。本学は学生数が少ないうえ、全国から集まって来ていることから、親御さんたちもそんなに参加できるわけではありません。そのような状況を考えると、本当によく実現してくれたと感慨深いものがあります。天久保キャンパスの方も盛況だったようで、風船ギターの企画などはNHKニュースに取り上げられたりしていました。

天文系の話題

視覚障害のある高校生に天文学を教えるプロジェクト、のメンバーである大学院生たちの相談に乗りました。天動説と地動説についての講義をする予定とのこと、模型や感光器などを駆使した面白い教材を作ってくれていました。こちらも勉強になりました。

セントルイス先生ご案内

10月25日 水曜日、産業技術学部の安先生からの依頼で吃音研究がご専門のWest Virginia University名誉教授、セントルイス先生をご案内しました。体育館でのラートやSTTなど興味をもって頂けたご様子でした。

大曽根小学校UD講座

昨年度はオンライン実施だった大曽根小学校でのユニバーサルデザイン講座、今年は10月27日 金曜日に対面で実施しました。毎回小6生が対象の本講座、今年は情報システム学科の3年生の学生さんと、産業情報学科の4年生の学生さん2名のプレゼンに聞き入っていました。つくば市は市立小学校と中学校のコネクションを強くするために「学園制度」が敷かれているのですが「くすのき学園」がかなり前から「大穂学園」になっていたことを最近知りました…

ICC報告会

10月30日 月曜日の放課後に、海外研修報告会を実施しました。私と3年生の宮武さんが訪れたICCと、理学療法学専攻の学生や教員が訪れたアイオワ大学の2つの研修の報告会です。これもコロナ前まで定例だったものが数年開催されていませんでしたが、復活という感じです。

関東甲信越広報セミナー

正式名称が「国立大学協会東京地区及び関東・甲信越地区実践セミナー(広報の部)」というイベントが111日 水曜日に開催されました。25年に1度?の幹事校というお役目で、各大学や組織の広報担当者をお招きするセミナーです。講師にはもと高エネ研、現在は名古屋大にいらっしゃる高橋将太先生をお招きしました。とても面白いお話でした。

そして講演会の後に「交流会」を開催したのですが、かねてより実施したくてウズウズしていた「背中に所属と氏名とひとことを書いたA4くらいのシールを貼るお茶会」を実現しました。名札をのぞき込むのではなく、背後からプロフィールが分かる仕掛けです。広報担当の方々ということで、コミュニケーションが得意であることも良かったのでしょうか、結構盛り上がりました。反省点としては、「男性のスーツはシールがすぐ剥がれる」ことでした…次回機会があればクリップ利用やより粘着力の高いシールの準備などを試したいと思います。

2023年夏振り返り

2ヶ月間ポストできていませんでしたが2023年の夏もあっという間に過ぎてしまいました。本学は他の国立大学と同様に前期が4月から15週、試験とフィードバック週も考えると8月半ばから9月末までがいわゆる「学生の夏季休暇」になります(ちなみにお隣筑波大はもともと3学期制だったのを5週ごとの春ABC/秋ABCに分けていたりするのでまた違ったりします…)。そして今年の夏は欧州研修ICCが復活。例年7月後半開催だったのが8月17日~23日とお盆明けになってしまいましたが、2023年の夏はICCでスタートしました。

ICC2023

ICC2023集合写真

リンツのヨハネス・ケプラー大学の障害学生支援センターIISと協定を結んでいることから、同センターのKlaus Miesenberger博士が主催するICC(International Camp on Communication and Computers)に2003年から参加しています。科学へジャンプ・サマーキャンプのモデルであったこのイベント、今年はチェコのテルチという都市での開催でした。テルチでは2013年にも開催されていて、当時訪れていますが、世界遺産の素敵な街並みが印象的なところです。今回は学生1名を引率しての参加でしたが、日程や価格などを検討した結果、台北経由となりました。色々と待ち時間の長いスケジュールにせざるを得ず、つくば駅から現地まで42時間かかって到着というなかなかハードな行程でした。

とはいえキャンプ自体は本当に学生にも引率教員にも刺激のある出会いや経験ができる場で、更にキャンプ後には、チェコ第二の規模を誇るマサリュク大学の障害学生支援センター、Teiresias Centerの見学や、同センター長のPetr Penaz先生にBRNOの街を案内して頂いたり、充実した滞在でした。ちなみにPenaz先生の専門は古典哲学や歴史的言語学…期せずしてモラヴィアのドイツ人とチェコ人の歴史や宗教的な変遷などのお話も伺うことができました。

ちびっ子博士

ちびっ子博士イベントの様子。右側の写真の触図セッションを担当しました。左側は宮城先生の弱視体験。

ICCから帰国した後はつくば市の企画「ちびっ子博士」。参加者は抽選で選ばれた10組×4のお子さんと保護者の方々、1セッション1時間です。障害者高等教育研究支援センターの宮城先生の行うワークショップと入れ替える形で5組ずつ30分実施しますので、同じ内容を8回繰り返す感じです。

今年はコンテンツを少し変えて、見ないで立体コピーを触れる触察体験のマテリアルを増やして、同じものを全員が触れるようにしてみました。

Deborah Fels先生来日

昨年夏のロビンソン先生に続き、今年度は9月半ばから約半年間、カナダTronto Metropolitan UniversityDeborah Fels先生をお迎えしています。

つくば市ユニバーサルデザイン研修

平成19年より毎年、本学はつくば市の職員の方への研修を実施しています。当初は複数日での実施とか、本学での実施やつくば駅周辺での実施などしたこともありましたが、ここ数年はつくば市庁舎で新人職員さんへの研修という位置づけで行なっています。

私は他の春日キャンパスの先生方数名と視覚障害体験系のワークショップを担当しています。その他、聴覚障害学生とコミュニケーションするものや、車椅子・高齢者体験キット・妊婦体験キットなどを装着して市庁舎の中を練り歩くものを天久保キャンパスの先生方や学生たちが実施しています。

担当している視覚障害体験では、弱視体験眼鏡を装着して申請書を書くというタスクをこなすのですが、最初体験した方が受付側にまわると、すごく丁寧で適切な指示になるのが毎年印象的です。あくまで疑似体験ではありますし、「疑似」の意味するところは研修中も伝えるようにはしていますが、想像力が鍛えられるというか何というか、とにかく体験してみるのは良い作用があるかと思います。

科学へジャンプ・サマーキャンプ2023

7 月15日(土)から17日(月・祝)までの二泊三日、本学にて科学へジャンプ・サマーキャンプ2023が開催されました。今回は15周年&10回目のアニバーサリー回でした。それが理由というわけでもないのですが、この機会に少し昔話を記録しておこうと思います。

思い起こせば2008年に、最初の同イベントを戸山サンライズで実施したのが15年前です。欧州のサマーキャンプICCの経験を活かせないか、と鈴木昌和先生、山口雄仁先生、渡辺哲也先生、故藤芳衛先生らから誘われ、主要メンバーに加えて頂きました。

その後2009~2011年の3年間、JSTの予算がつきました。この頃は各盲学校さんとのネットワークを強化したり、地域版がスタートしたり、じわじわと活動を広めて行った時期です。この期間の全国対象のキャンプは2010年と11年の2回でした。

そしてJSTの支援が終わった翌2012年に守谷で実施した後、さすがに毎年はスタッフが疲れてしまうな…と気づきました(ようやく…)。そこで2013はサマーキャンプを実施しない代わりにICCHPへの参加支援のみ行いました。1年お休みです。その後、2014年に第5回のキャンプを同じ守谷で実施しました。

しかし、主要メンバーの先生方が関わる国際会議のICCHPも偶数年開催のため、偶数年の夏は本当に忙しい…。そういった理由から、2015年から「奇数年での開催」とすることにしました。そして無事、2017年、2019年と連続3回、「あいち健康プラザホテル」で実施したというわけです。この頃利用した同施設は、駅からは遠いものの全てまとまっているので、視覚障害の中高生を集めるには非常に適した場所でした。

実は2022まで、とにかく会場の選定が大変だったのです。宿泊場所は4~5名が一部屋で泊まれるところ、さらにワークショップを行う会議室が近くて、食事もできて…。なかなか条件に合致する「安い」施設はありません。通常のセミナーハウスはだいたい宿泊がシングルですし、食事もビュッフェスタイルが多いのです。視覚障害の中高生を集めるにはあまり適していません。青少年自然の家のようなところは2010年に使っているのですが、他の団体との調整がかなり煩雑で入浴時間が当日まで決まらないなど、やはり困難が多かったのです。

そんな状況でしたので、「ホテルのツイン、歩いて移動」はある意味トライアルでした。しかしその結果、「意外と良いのでは」というのが実施してみての感想でした。従来の半分程度の人数でしたが、それ故参加した生徒たちは、全員の声と名前などを認識してくれたように思います。1泊2日ではありましたが、我々の方も全員の名前と顔を覚えることができました。

このように進めてきた科学へジャンプ・サマーキャンプですが、コロナのために残念ながら2021は実施できませんでした。しかしこのままズルズルとやらないでおくと皆さんから忘れられてしまう…という危機感があり、2022年の9月に「1泊で10名」という形式で実施することにしました。従来の1/3の期間、半分の人数です。既に「サマー」ではないような気もしますが、まぁ大学はまだ夏休みだから…などと言い訳をしつつ、場所は渡辺先生のお膝元、新潟となりました。さらにこの年は「ホテルで泊まって会場に移動」というスタイルを試してみました。

というわけで2023です。当初夏休みの実施を予定していましたが、私の都合がつかず、7月の連休を利用することにしました。ほぼ2週に一回程度、何度もオンラインでの委員会を重ね、エクスカーションとしてJAXAを訪れることになりました。そして富山の地域版、科学へジャンプ・イン北陸に参加しているインテックさんに協賛&ワークショップを担当して頂いたり、とても充実したイベントになりました。

詳細は後日報告書としてアップしたいと思っていますが、15周年・10回目という節目に本学で開催できたことはとても嬉しく感じています。

卒業生もボランティアで駆け付けてくれましたし、在校生も協力してくれました。小規模なイベントではありますが、無事執り行うことができたこと、ご協力いただいた皆様のお陰です。感謝いたします。

2008年当初、「何の実績もない団体が募集しても、応募してくれる生徒さんがいるかどうか…」と心配していた科学へジャンプ。今では「科学へ」と検索ボックスに入れると「ジャンプ」まで補完してくれるようになりました。本当に驚きです。今後も、なんとか細く長く続けていけたらなぁと願っております。

(検索ボックスの件、自分の環境だけなのかな…と疑う時もあるのですが、そうでもないです….よね?)

いわゆる「次々{販売|商法}」

最近LINE経由での過量契約トラブルが増えたのか、ここ数日ニュースで耳にする「いわゆる次々販売~」というフレーズ。恥ずかしながらあまりこの単語を認知していなかったので少し検索。

そのまま「次々販売」で調べると平成28年の消費者契約法改正のタイミング、2016-17年頃の法律関係のページが多く当たりました。その前はどうなのかな…と「before:2015/12/31」などを加えて過去に遡ります。2007~8年頃の呉服販売の注意喚起、2002~3年頃の高齢者ターゲットについてのクーリングオフなどのページが出てきました。言葉としては1990年台から(もしくはもっと前から?)あったような気配です。

一方、国民生活センターに絞って「site:kokusei.go.jp」を加えてみると、平成19年の業務実績報告書が最古の様子。サイトリニューアルなどで昔のデータが消失しているのかもしれませんけど。

「次々販売」はそれほどユニークな(固有な)名称ではありませんが、関連してこのような呼称のネーミング、誰がどうやって決めているのかな…と調べているうちに面白い記事も見つけました。
自然消滅した「母さん助けて詐欺」命名の裏事情
ふむふむ。

振り返って自分の「ネーミング」。試作デバイスやシステムに名前をつける機会がこれまでありましたが、失敗したのは1999~2003年頃に手がけたペンで描ける触覚ディスプレイ。「ひっかいたら浮き出る」ということで「電子レーズライタ」としたこともありましたが、ミミズ腫れのイメージからなんとなく、本当になんとなく「MIMIZU」と呼び始めてしまいました。

筐体のカラーが変わる度に「ミミズレッド」「ミミズイエロー」「ミミズブルー」などと戦隊モノっぽく進化してきましたが、国際学会に出す際に「ミミズ腫れ」いやそもそも「ミミズ」自体のイメージが全く良くないことに改めて気づいて絶望しました。Multimedia Interactive…Unit.とか誤魔化すこともできずそのまま「MIMIZU」でSpringerのLNCSに出てしまっているのはかなり反省点です。

Windows11のバッテリーアイコンの違いが見分けにくい

タイトルそのまんまの内容です。Windows11のタスクバー右端、通知領域(って言うんでしたっけ)のバッテリーアイコン、充電時は図の左側のように稲妻マークが添えられます。一方、バッテリーが減ってエコモードのような状態になると右側のように葉っぱマークが添えられます。コレ、ものすごく小さくて老眼の進んだ私にはなんだか見分けがつきにくい。

そしてだいたい葉っぱマークがついた時はバッテリーが減っているので、急いでACアダプタとかつなぐわけです。しかし「ちゃんと給電されているのか」がぱっと見分かりにくい…結局マウスオーバーで「充電中」とか出したりしています。もっとこう、充電中なのが分かりやすいベタなアイコンにして欲しいと思ったりしています。

情報システム学実験2023

情報システム学実験は、オムニバス形式で進められる3年生の科目で、教員1人につき3週間9コマが割り当てられています。私の担当部分ではクラスを3から4チームに分けて、それぞれがArduinoマイコンを使ったシステムを作って発表する、というものを実施しています。昨年まで少し古いESP8266を使っていましたが、今年はBluetoothを使えるESP32にしてみました。条件としては、必ず無線機能を使うこと、としています。WiFiは設定でつまづくことが多いのですがBluetooth シリアルが使えるので、とりあえずシリアル通信で何かしら実現できるのは授業的には助かります。

今年のクラスは人数的に3名もしくは4名の3チームになりました。今日は3週目で最後の時間にデモを含むショートプレゼンをします。チーム名はESP8266を使っていた頃にピンヘッダの色が赤・黄・青・白・黒などがあったことからチームレッド・チームブルー・チームイエローなど色になっています。

ハードウェアの絡むプログラミングは初体験という学生さんもいますし、慣れている学生さんもいますが、今回のシステムは以下のようなものが揃いました。

  • 赤外線LEDを使って家電をコントロールするリモコンシステム。Nature Rimoみたいな感じでしょうか。筐体もしっかり作りこんでくれています。
  • 明るさによってカーテンを開閉するシステム。Cdsの出力によってステッピングモーターを回転させます。さらにBluetoothで手動での開閉にも対応します。授業内容として、王道のコンテンツといった感じですね。
  • インスタント麺にお湯が注がれたらその重さによって適量値を判断し手元のスマホに知らせ、さらに時間計測を始めるシステム。ハードウェアとしてはロードセルからのデータがメインですが、スマホインタフェースや通知の音楽などに凝っています。

完成したチーム・未完成で発表日を迎えてしまったチーム、それぞれですが皆何かを作り上げる喜びは感じてもらえている…はず。と信じています。

8020運動の成果?

先日Webでふと目にした「8020運動による成果」が気になりました。いわゆる「80歳で健康な歯を20本残そう」という有名な「運動」ですが、8020推進財団曰く、「30年前(1989~)には10%以下だった達成者が50%になった」そうです。上記リンク先ページは2016年当時のもので「2022年には60%に」といった内容が書かれています。

私はあまり歯医者さんのお世話になることがないせいか、「8020運動」なるものをまったく意識したことがありません。しかしデータからは確かに80歳周辺の20本残存者数が増えているようです。

8020推進財団のページにもいくつかグラフが掲載されていますが、厚労省のページをウロウロして関係しそうなデータを探してみました。

歯科疾患実態調査:結果の概要」にある「平成28年歯科疾患実態調査」あたりが公式データ?と言えそうです(もう少し新しいのもありそうですが)。このグラフを見ると年齢の階級値毎に見ると6~5年スパンの調査年において確実に増えているというのが分かります。一方で「5年(6年)前の若い階級の層がそのままシフトしてきた」とも読めます。平成28年の80~84歳の45%は、平成5年の60~64歳の50%弱からそんなに落ちていない、というようなことです。世代間の差が大きいのでしょうか。まさにそれこそが8020運動なのかもしれませんが、世代間による歯のケアの常識が変わってきているのか、生活様式や食生活が影響しているのか謎です。フッ素配合歯磨き粉、の影響が大きいような気もしますね。

これらのデータの取得方法も興味があるところです。6278人中3820人、6割が口腔診査受診者で、残り4割が質問用紙だそうです。受診している時点で口腔ケアへの意識が高いとも言えそうですがそうでもないんでしょうか。ついつい「視覚障害者のパソコン利用率を調べるためにインターネット調査をする」というジョークを思い出してしまいました。

SIGACI@京都-2023

3月27日の月曜日、昨年もポストしました京都工芸繊維大学でのSIGACIに参加してきました。今回は嬉しい悲鳴で発表件数がとても多かったため、急遽「ポスターセッション」を用意し、希望者にはそちらに変更してもらうという形をとりました。少なくとも私の知る限りアクセシブル・インタフェース研究会としては「初のポスターセッション」だと思います。

口頭発表セッションの様子

プログラムにも書いてあるように当日は「3分ショートプレゼン」を連続して行ってからポスターセッションの時間になるというスタイルでした。ノービス扱いの学生さんたちの発表が多くシフトしてくれたのですが、結果としてとても良い試みだったかと思います。来年度もこの形式にしてみるのが良いかも、と田中先生や桑原先生・河野先生・山添先生ら幹事メンバーと話していました。

また、ハイブリッドでの開催だったので「オンラインポスター発表」が数件ありました。ブレイクアウトルームに発表者が入った状態のノートパソコンをポスター前に置いて対応したのですが、会場に居る人たちが「中腰にならなくてはいけない」のが辛そうでした。次回はノートパソコンスタンドを用意しなくてはですね…


研究会とは離れて「京都」を見てみると、かなりコロナ前に戻ってきた印象です。旅行支援もあるのでしょうが、国内はもとより海外からの観光客数が昨年とは比べ物にならないくらいでした。新幹線もほぼ満席。個人的には「ココイチに外国人観光客の方々が行列を作る」という状況が印象的でした。

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