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小林@筑波技大/福祉工学やら支援技術やら

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ikigai

ikigai diagram

この夏はJSPSの短期海外研究者招へい事業にてインドのマドラス・クリスチャン・カレッジからRobinson Thambraj博士をお迎えしています。日々山のようにノートにアイディアを書き溜めているRobinは会うたびに新しいアイディアについて話してくれます。

もちろん研究の話題以外に雑談もするのですが、先日「インドではikigaiが流行っている」と聞いて「?」となりました。「ikigaiですよikigai!」と言われて「生き甲斐」のことだと分かり、検索してびっくり。なるほど2015年ごろから日本の「生き甲斐」の概念は世界に広がっているのですね…

画像検索結果には、what you love / what you are good at / what the world needs / what you can be paid for の4つの円が描かれた図が並びます。 love / good atの重なるところにはpassion、love / the world needsの重なるところにはmission、the world needs / you can be paid forの重なるところにはvocation、you can be paid for / good atの重なるところにはprofession、そして4つの円が重なる場所に「ikigai」となっています。

ikigai diagramやpurpose diagramなどと呼ばれるこの図を含めて、ikigaiがそんなに注目されているとは恥ずかしながら初めて知りました。普段分かって使っているつもりの単語はわざわざ検索しませんものね…

https://www.bbc.com/worklife/article/20170807-ikigai-a-japanese-concept-to-improve-work-and-life

まるっきりこの話題とは関係ありませんがRobin曰く「日本の空の青は濃い。赤道直下のインドとは発色が違う」そうです。「雲の形や影も違うんですよ」とインドっぽい英語でつぶやきながらパシャパシャスマホで空の写真を撮っていました。

つくばちびっ子博士2022

8月24日水曜、つくば市のイベント「ちびっ子博士2022」に大学として参加しました[つくばちびっこ博士2022参加機関情報]。春日キャンパスでは事前にお申込み&抽選にて決定させて頂いた10組の親子の皆さんを対象として、10時・11時・13時・14時の4セッション開催しました。内容的には2種類の体験イベントを20分ずつ、合計40分~45分くらい実施し、間に消毒などの作業を入れるというスタイルです。

私はそのうちのひとつ、触覚教材体験系のイベントを担当しました。科学技術週間や小学生対象のワークショップなどでも行うことがあるのですが、模型や立体コピー、点図について一通り説明した後に、封筒で隠した立体コピーを触ってもらって、「触るだけで形を理解することの難しさ」を体験して頂きます。単に線を触れるようにするだけでは理解が難しく、事前情報や周辺情報、触っている時の解説などが大事ですよね、線などの省略の仕方も重要ですしね、…というお話です。もちろん本学の学生さんの中にも、とても触察技術があり(ある意味勘も良い)人もいたりしますが、基本的には触図を触ってもらう時はできるだけ細かく解説するようにしています。また、だからといって触図が役に立たないという意味ではなくて、何かを説明する時に触図や模型があるととても役立つことも、ちびっ子博士では同時にお伝えするようにしています。

そんな担当イベントですが、最後に立体コピー用紙に「お絵描き」をしてもらってピアフで出力してお土産にしてもらうパートがあります。つくば市のお子さんたちは非常に対応力があり、ある男の子は、受付で渡された50音の点字一覧表がデザインされた下敷きを見ながら自分の描いたキャラクターの脇に点字を添えようとしていました。下敷きには「あ~ん」の点字しか記載されていないので、彼は「か」と点字で描いた後に「伸ばす音(長音)はどう書くんですか?」と質問をしてきました。そして2・4の点だと伝えた後に手元を見ると「カービィ」の可愛い絵が….そう、次に彼が質問してくるのは「ビィ」だと予測できたのです(!)

ご存知の方も多いと思いますが、点字の拗音一覧の中には「ビィ」がありません。「ヴィ」ならありますが「カーヴィ」でも「カービー」でもなく「カービィ」です。なかなかの難問です。

イベントが終わった後に点訳チームに尋ねたところ、「かー濁ひい」というように小文字のィは通常の「イ」で表現するのが妥当ではないかというお答えでした。4・5の小文字符は利用者にあまりなじみがないということや、点字のてびき第4版23ページにあるように「原文で小文字の仮名が長音を表しているときは、長音の表し方に準じて書く」(=つまり、長音を表さない時は長音にしない)というのがその理由ということです。その他、外来語やカタカナ語について改めて学ぶ良い機会になりました。う、を長音で表すことも多い日本の点字は、表音文字と言えますが、「カービィ」の発音はどうなんでしょうね。「カービー」と発音している人が多いような気もしますが、うーん。固有名詞なので表記を重要視するならば「濁ひ小い」になっても良い気もしますけれど…そんなことを気にしなくて良い欧米点字が少し羨ましくなったりしました。

hit the road

先日久々に日本を訪れた知人と都内で待ち合わせた際、メッセンジャで「I also hit the road…」という表現をされました。なかなか自分では使えないイディオムです。次使う機会が来るまで覚えていられると良いのですが…などと考えているうちにJSPS短期で招聘したインド人の先生が来日しました。正に使えそうな機会が訪れたにも関わらず、やはりタイミングを逸してしまいました。身についていないフレーズを使うのは難しいです。

セミとカラスとイタリアと

Lecco風景

ドイツ語でセミはZikadeと言うのですが、以前お世話になっているドイツ人がCicadaのドイツ語は何だっけ…と思い出せずにいるくらい「あまり使わない言葉」だったようです。欧州に関しては、学生引率の関係でコロナ以前は毎年異なる国を訪れていましたが、確かにギリシャ以外に夏にセミの鳴き声を聞いたことがないかもしれません。意外とセミの存在ラインは南なのか…と認識していました。

そんなことが頭の片隅にあったので、この夏に訪れた北イタリアLeccoでセミが鳴いているのを聞いた時には少し驚きました。イタリア語ではcicalaですね。以前からセミが鳴く地域なのか、温暖化の影響なのか少し興味があるところではありますが、周囲に詳しい人がいないので聞けずにいます。

セミの鳴き声を聞きつつ、イタリアでの宿泊場所から大学まで毎日片道1.5kmを歩きました。朝、歩道脇には回収を待つゴミ袋が並んでいます。「これも日本では見ない風景だよな~」と思いながら上を見上げてもカラスはいません。セミはいるけどカラスはいないのか…と全くの専門外の疑問がわいてきます。

カラスはどうやらヨーロッパにも分布しているらしいのですが本当なんでしょうか…。ゴミ袋を歩道に置いて回収する文化とカラスの存在についてどなたか詳しい人いたら教えてください。

モバイルバッテリー対応バックパック

イタリア出張に備えてバックパックを新調しました。というか、古くなったバックパックを昨年いくつか処分したので手持ちがなかったのです。聞くところによるとコロナが少し下火になったことで旅行者が急増し、職員を減らしていた空港が対応しきれずロストバゲッジが増えているとのこと。いつもは機内持ち込みの荷物は小さめにしているのですが、今回は2日分くらいの着替えを持って行った方が良いかなと思ったのもバックパック購入のモチベーションです。

…というわけでネットで人気の3層のものが届きました。

価格の割にポケットも多く便利そうです。そして流行りのUSBコネクタが脇についています。メイン気室にケーブルが出ており、モバイルバッテリーを接続して使います。

しかしコレ、どうなんでしょう。使っている人いるんでしょうか。充電するのならばカバンの中でバッテリーつなげば良いだけですから、わざわざ外にコネクタ出すということは充電しながら利用するというのが想定されているみたいなんですが、うーん。そこまでするならバッテリと同時に持つような。

カフェで脇に置いたカバンからケーブル出して…みたいな絵もネットにあったりしますけど、その場合もバッテリ直付けしますよね。むむ。

唯一使えそうな用途としては、カメラとかセンサとかを外に出して、バックパックの中のコンピュータと接続するウェアラブルシステムに使う、とかですかね…その場合はUSB3以上の高速規格になってて欲しいのですが多分2.0のスピードしか出なさそうなケーブルです。

おもてなしガイド

おもてなしガイドアイコン

関わっている研究分野のひとつに博物館・美術館・水族館等文化施設のアクセシビリティがあります。入口で貸し出してくれる音声案内ガイドの使いやすさなどに興味があるのですが、最近は専用機器ではなくスマホによる音声ガイドも増えてきました。コロナ前、2019年に訪れたアムステルダムのRIJKS MUSEUMでもアプリが用意されていて、魅力的なコンテンツがもりだくさんでした。施設側はコンテンツ管理がサーバで可能、ユーザ側は自分の端末が利用できて衛生的、スクリーンリーダー対応してくれていればとりあえず視覚障害者も使える、とまぁメリットが多いです。

そんな中、とあるミーティングにてヤマハの「おもてなしガイド」を知りました。2015年あたりに実証実験を進めているので結構古くからあるものですが、これまで使ったことがありませんでした。つくば近辺にはスポットがないのですが、京都に行く機会があったら試してみたいと思います。

これは可聴域外の信号をスピーカーから出して、マイクで拾うことで音声・音響情報以外の、でも関連した情報を画面に表示したりできるというものです。しかし公式ページを見ても何をしているのか分かりにくいですね。イメージ先行なのも良いのですが、もう少し技術的に何がポイントなのか書いてくれると、使いどころとか使えないケースとか想像しやすいと思うのですが…。音を聞いて翻訳してくれる、という表現だと音声認識と間違う人がいそうな気がします。

スピーカーで情報を送るということから、同期信号を乗せて字幕のタイミングを合わせる「UDCast」を思い出しました。ちなみにUDCastのサイトはシンクソノラのことがちゃんと書いてあり、分かりやすくなったと思います。以前は「字幕データが送られてくる」と誤解した人もいたようですが、「音に入っているのは同期信号だけですよ、そこがキモです」と技術情報として出ています。

(しかしおもてなしガイドのトップ動画、2015年だとしてもデニムの上下は流石にナイのでは….)

Shall/Should

ISO(International Organization for Standardization)、JISの国際版ですが、そのISOの文章を読んでいるとShallが強い要求事項で、Shouldが弱い要求事項です。先日とある会議で改めて思い出しました。

  • Shall=すべき、しなければならない。
  • Should=することが望ましい。

ということです。他の英語解説サイトにもよく書かれていますが、日本人は逆のイメージを持っていることが多いそうな。確かに私もそうです。自分で英語を話す時にほとんどShallを使わないこともあると思いますが、「Shall we dance?」というフレーズのせいではないかな…と。疑問形だと結構ソフトな印象ですよね(違うかな)。

また、同様な助動詞ネタに「must」と「have to」が扱われているのをよく目にします。mustが自発的なものでhave to が外的要因、のような解説が添えられています。自分の記憶にある会話で「You must do it.」と言われたことがありますが、文字だけだと強制力があるように見えます。しかし会話の中では「(それはきっとあなたのためになるから)やるべきだ」というニュアンスでした。前後の文脈は大事です。

SIGACIワークショップ

今年もヒューマンインタフェースシンポジウムで研究会ワークショップを実施することにしました。現在サポートページを本サイトに作っているところです。

SIGACIのワークショップは、2015年のはこだて未来大学のシンポジウムから毎年行ってきています。せっかく学会に参加しても他大学の学生さんたちと交流できないのはもったいないなぁ、という思いから学生交流を目的として続けていますが、2016年からしばらくはハードウェア工作ネタにシフトしました。

スタート当初は「ハードウェアにちょっと手を出してみるワークショップ」ということで加速度センサを使ったワークショップ。岡山県立大の石井先生のところの学生さんや新潟大の渡辺先生のところの学生さんたちが参加してくださいました。学生さんたちによってワイヤの使い方が異なり、性格が出ていたのを思い出します。

2017年、大坂工業大学の時は「ハードウェアにもっと手を出してみるワークショップ」。ESP8266とスマホの通信をやりました。かなりお土産としては良いモノだと思っていたものの、当日まで参加者が集まらずに大会長まで参加してもらったりしました。

2018年、筑波大でのシンポジウムは幹事も担当しつつ、ワークショップも頑張って続けました。「ハードウェアと戯れるワークショップ」というタイトルで、スピーカーを接続したArduinoでシンセサイザーみたいなものを作ったように記憶しています。近場ということで、本学の学生にも参加してもらった回でした。

2019年の同志社開催シンポでは、ワークショップではなく講習会「ハードウェアスケッチ」の方にジョイント参加させてもらいました。小林茂先生の講習会で、ネットワーク上でのスケッチなど体験させて頂きました。

コロナ直撃の2020年はシンポジウムではなく「コロキウム」という形での開催でした。ワークショップはZoomでの開催となりハードウェアネタではありませんでしたが、色々な方をお招きして良いお話が聞けました。

昨年2021年は工学院の田中先生に音頭を取ってもらって、オンラインの「研究室見学」を実施しました。学生さんたちのレポートが、現場感があってよかったです。

というわけでしばらくぶりのハードウェアワークショップ。無事実現できることを願っております。

F-14

久々に映画館に足を運びました。「Top GunMaverick」、トップガンの続編です。公開直後の週末だったので混んでいるかと思いきや全然そんなことはなく、比較的空いていました。そして何というか観客年齢層が高い…そうか、この映画の対象者はそうなるよねぇ、と妙に納得です。

個人的にはバイクと飛行機が気になるこの映画、バイクの方はきちんと(?)GPz900が疾走するシーンが冒頭にあって、その後はNinja H2が活躍。飛行機というとF-14が最初にセリフの中で出てきて「ふーん」と思っていたらちゃんと可変翼も含めて活躍してくれるというおじさん視聴者へのサービス展開。残り弾数カウンタとか世代的に楽しめる演出がチラホラあって、やはり高年齢層向けの映画です。エンドクレジットに「F-14 advisor」だったかな、そんなセクションがあったのもニヤリとしました。

写真は2010年、ミッドウェイ博物館艦上でのF-14、囲いもなく自由に触れます。Tomcat好きな私は当時パシャパシャ写真を撮ってました。実物展示の博物館はかなり迫力があり、見えない・見えにくい同行者がいても触らせてくれるととても助かります。ここは本当に自由に触れました。

一方で、大きすぎてどこの部分か分かりにくい..のも事実。模型があるともっと説明しやすいですよね、と無理矢理研究の話で締めくくります。

ルー/ROUX

プログラミング系授業の課題では、学生さんたちが変数名をいろいろ工夫してきてくれますが、色々勉強になります。先週はお料理系のモチーフの課題で「お鍋(Pan)クラス」を使ってブロック付きメソッドを作るようなものでしたが、変数tifalやらハッシュキーporkやら楽しませてもらいました。

新しく認識したのはカレーのルーはrouxとスペリングすることと、フランス語ということですかね。rouxの発音動画、なんてのもあるようです。

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