小林@筑波技大/福祉工学やら支援技術やら

投稿者: M.Kobayashi (3ページ目 (5ページ中))

年末年始のWin11化

2023年、兎年となりました。本年もよろしくお願いいたします。この年末年始、ハードウェア(?)的には次男のDukeのチェーン交換/ソフト的にはメインノートのWin11化(というかWin11マシンのセットアップ)に時間を使っていました。

当然ながら学生さんたちが新しくPCを購入すればWin11なので、彼らへの対応を考えると、こちらもそろそろ慣れておく必要があります。タスクバー上端派としてはなかなかシフトできなかったのですが、諦めて使うことにしました。

そんな中、苦労したのはWANの設定です。SIMは認識しているのですがどうやっても「圏外」になるのです。アクセスポイントの設定も間違っていません。少し調べたところAPNの種類を「インター ネットおよびアタッチ」にしなくてはいけない…ということが分かりました。最初に出てくるコンボボックスが「インターネット」なのでそのまま進んでしまうんですよね。ここ、結構ハマるポイントだと思います。

Win11、暫く使ってみて不便なのはプロキシー設定ON/OFFがWin10と比べて一段深いところにあることでしょうか。何かしらのショートカット/バッチファイル的なものを作る方が良いかもしれません。


ちなみにチェーン交換の方はというと、クリップタイプを発注したつもりがカシメをポチっていたようでクリップを後から発注したり、チェーンカッターがうまくピンを押し出せずに結局グラインダーで火花を散らしながら全カットしたり、クリップの圧着工具を追加購入したりと、休み期間を通して後手後手な作業となりました。なんとか正月中に交換できて良かったです。

Tune ECU

先日かなり久しぶりにStreet Tripleで出かけて帰宅したら、オイル警告灯が点いてスターターが回らなくなってしまいました。出先ではなくて良かった…と思いつつ、少しオイルを補充して回復。しかし数日後、やはりスターターが動きません。リレーかソレノイドか…と考えながら久々にECUケーブルをOSBコネクタにつないでTune ECUを起動。手元のものは6年前に落としてきたVer.2.5.8ですが、ちゃんとWin10で動きました。

Tune ECUのウィンドウ

当時購入したノーブランドのECUケーブルは、デバイスドライバ的には自動認識して仮想COMポートになります。なのでてっきりCOM指定かと思いきや、USB指定で通信が確立しました。結果的には何のエラーも出なかったので、単にバッテリーが弱っていただけと判明。最近乗る機会がめっきり減ってしまったのが良くないのですね。

いずれにせよ久々にTune ECUの動作確認ができて良かったです。特にマップをいじるとかマニアックなことはやりませんが、自分でエラーの種類を特定できるのは便利。6年前はO2センサ異常が分かったので交換できました。

さてそのTuneECUですが、サイトに行ってみると現行バージョンは5.6.37。しかもAndroid用の有料アプリになっていました。時代ですねぇ。先日(25年ぶりに!)買い替えた冷蔵庫も、製氷用の水がなくなったらスマホアプリで分かるらしいし、色々なハードウェア関連の情報に一般ユーザがスマホでアクセスできる世の中のようです。そこから「音声化」もできるのではと夢は膨らみますね。

以前家電協会さんに協力したアンケートでも、学生たちからは「スマホで家電がコントロールできるならば助かる」という声が多かったです。エアコンのリモコンなどに苦労していた様子。プロトコルがオープンならば作れそうですが、赤外線インタフェースのハードウェア入手がネックですね。今はNature remoみたいなスマート化デバイスの役目かもしれません。

What time is it ?

先週、久々に東北新幹線で出張してきました。写真は上野駅の待合室にある電光掲示板です。

待合室の電光掲示板、出発する各列車の時刻が表示されています。

上越・北陸新幹線と東北系新幹線、それぞれの出発時刻順に各列車の情報が並べられているのですが…そう、「今何時」なのかこのパネルだけでは分からない、つまり出発までの時間的余裕がすぐに分からないのです。やはり真ん中に時計が欲しいような気がします。

…と思って左の壁を見ると、お。デジタル時計がありました。しかし…

デジタル時計。かなり表示が見にくいのです。

どこのセグメントが光っているのかすぐには分かりませんでした(-_-;


鉄道はあまり詳しくありませんが、日本では、地下鉄や路面電車など比較的本数の多い交通機関においても「次の出発時刻(って言うんでしょうか)」や「次の次の出発時刻」が表示されていると思います。しかしこの方法だと時間的な余裕を知るために「現在時刻を確認して、引き算する」という多少負荷のかかる作業をしなくてはいけません。スマホを取り出すのに苦労するような方もいらっしゃるでしょうし。一方、欧州のメトロや路面電車では次の車両が「到着するまでの時間」が表示されていることが多いような気がします。

それは時間に正確な運行が行われていないから、という見方もありますが、現場で現在時刻を確認しなくても次のプランが考えられる欧州式は、それなりに便利です。インタフェースとしてどちらが良いのかはどこかで議論されているのでしょうか。興味あります。なぜ日本は時刻表示になったのかとか。


今年の春あたりJRが順次時計を撤去しているというニュースを読んだ記憶があります。腕時計をしない人も増えてきたので、スマホが手元になかったりバッテリー切れになっていたりすると、ホームでキョロキョロする羽目になるかもしれません。

いや、多少遅れてもスマホで連絡するので「あまり時間を気にしない人が増える」のかも。

「国内の視覚障害者31万人」

昔から工学系の視覚障害者支援に関する文献を読んでいると目にする「国内の視覚障害者は約31万人~」というフレーズ。厚労省統計(身体障害児・者実態調査)をリファーしつつ「はじめに」などで触れるわけですが、自分もそうしていた記憶があります。

平成13年、18年と5年毎に行われるこの調査、平成23年からは「生活のしづらさなどに関する調査」という名称になりました。平成28年の次は令和3年の予定でしたが、コロナのせいで延期になって今年実施されているのですね。知りませんでした。気になる調査結果は当然ながら厚労省のページで公開されています。

さて、この「視覚障害者数~」について、ここで書いておきたいことは、その「年齢構成」です。分かっている人は今更何を、とおっしゃられると思います。しかし、あまり意識せずにシンポジウム予稿やら研究会予稿やら書いている学生さんがいるような気がします。発表会場で学生さんたちに聞いてみると「知りませんでした」という声が多いです。確認するのは簡単で、上記ホームページからダウンロードできるPDF、9ページに「第6表 身体障害者手帳所持者数、年齢階級別(年次推移)」があるのでそれを見るだけです。視覚障害の行を取り出してみますと:

総数0-910-1718-1920-2930-3940-4950-5960-6465-6970-不詳
3121488182925401755
視覚障害の手帳所持者数(千人)

…とこんな感じです。単位は千人なので、総数は31万2千人、確かに約31万人です。そして、65歳以上で21万5千人、ほぼ2/3を占めることも分かります。もちろん若年層も存在していますし、福祉工学の意義として、困っていらっしゃる人たちを支援するという立場に絶対数は関係してこないこともあります。しかし、全体的な傾向を知っているかいないかによって「国内の視覚障害者は約31万人おり~」と書いたり言ったりする時のニュアンスが異なってくると思うのです。自分も若い頃はあまり気にしていなかったので、今の学生さんたちには是非、こういった数字の出どころと、そのソースから読み取ることのできる内容について、よく考えて欲しいなぁ、と思っています。

同様のフレーズに「視覚は8割」があったりしますが、こちらについては先日本学を退職された加藤先生が書いたテクノレポートが人気なようです。
http://altmetrics.ceek.jp/article/hdl.handle.net/10460/1607

3年ぶり、お台場SIGACI対面開催

7日水曜・8日木曜にHI学会アクセシブル・インタフェース研究会(SIGACI)の恒例12月イベントが、3年ぶりの対面ベースのハイブリッドで開催されました。2020年のコロナ直撃の後、「まぁ冬には収まるだろう」などと高を括っていましたが、バタバタとオンラインの波に飲まれて行き、2020年12月、2021年3月・12月とオンライン開催が続くことに…。

そしてようやく今年3月にハイブリッドでの実施、そして12月の研究会もなんとか無事に対面ベースで行うことができました。コロナの中、委員長をバトンタッチさせて頂いた工学院の田中先生、連催WITの産総研・細野様、情報保障担当の本学河野先生、Web担当の兵庫県立大・山添先生、いつも会場手配頂く産総研・関様、関係者の皆様ありがとうございました。

写真は会場の産総研臨海副都心センター11階からの景色。3年前と変わらずフジテレビ・レインボーブリッジ・東京タワー、そしてユニコーンガンダムという組み合わせが一望できます。

更に何より驚いたのは、日本科学未来館側の道路で毎回お世話になっていたカレーのキッチンカー(フードトラック)がまだ来ていたこと。「カレーのお鍋の上で小銭のやりとりをする」というスリルを、今年も味わうことができました。

Magic-Ben MAG1 キーボード交換

分かる人には分かる系タイトルです。

しばらく触れていなかったMagic-Ben MAG1のキーボードがほぼ反応せず、気づけば「t」くらいしか入力できないという壊滅状態に。運よくキーボードが入手できたので交換してみました。

ひょっとすると誰かの役に立つかもしれない…ので記しておきます。既にメーカーは存在しないようですしサポートも何もないと思われますが、作業する場合は自己責任でお願いします。

まずは6本ビスを外して裏ブタを開けます。最初にSIMスロットも抜いておいた方が良いです。続いてヒートシンクを外します。写真に示したビス4本。バッテリーの放熱板?も一緒にくっついてきますのでまとめてremove。とにかくテープが多いので再利用したければ丁寧に剥いでいきます。左にあるバッテリーのコネクタも下側に引く感じで外します。
バッテリーを外したところです既にキーボードのフレキも外れていますね。MAG1のフレキのコネクタは爪を起こして外すタイプが多いです。次の写真で右側のWWANカード(EM7330)を外していますけど、これは外さなくてもバラせるかもしれません。WWANアンテナは1本だけです。抜いておきます。マザボに被ってる黒いシートも剥がします。
とにかくキーボードまで到達すべく、どんどん外して剥いでいきます。LCDのコネクタも爪を起こすタイプです。ファンは平らなビス2本で止まっていますので外します。ファンケーブルも抜いて、ファンを取ります。タッチパッドのコネクタも抜いて、マグネティックセンサかな、左下のセンサもテープを剥がしておきます。ここはテープで押さえられているだけです。
マザボのアップ。WLAN/Bluetoothは3165D2Wです。ここをカバーしていた板、既に外れてしまった写真ですがビス1本で外します。この状態になったら2本のアンテナも抜きます。その右上、指紋センサのコネクタなんですがこれは垂直に持ち上げるだけで外れます。フレキ断線注意です。マザボも適宜ネジ数本で特に問題なく外れます。
マザボをひっくり返したところです。手前にねじれているのはマグネティックセンサ(なのかな)のケーブルです。上に伸びているのは、さっきまで下に出てたタッチパッドのコネクタです。裏側のフレキコネクタは爪を起こすタイプではなくスライドさせるタイプでした。タッチパッドコネクタの右側には使われていないコネクタがあり「JOYCON1」と書かれてました。
右側のサブボードも外していきます。この時にSIMスロット抜いておかないとダメですので注意しましょう。写真はファン下の金属パネルです。この3つの位置のビスを抜いて剥がしますが、この3箇所、キーボードのビス穴につながっているのが後から分かります。
今回一番驚いたポイント、3箇所のメス穴部品です。メス穴の板を取り付けてるだけなんですが、キーボードパーツを抑えているとも言えますしネジ穴をずらしているだけとも言えますし、謎です。精度もイマイチなので手作り感があります。いずれにせよ外さないとキーボード剥がれませんので外します。
ようやくキーボード本体が「見えて」きました。このプレートも粘着テープを丁寧に剥がしていきます。
ようやくご対面です。しかしここで出迎えてくれるのは「30本以上のビス」です。先ほどのファン下パネルを留めていた3本以外のビスを全部、外さなくてはいけません。とりあえず3つの場所を覚えておかなくてはいけないので、油性マジックで印をつけておくと良いでしょう。
…なんとか外し終えました。右側にビスの山が見えます。
キーボード分離成功。タッチパネル画面が見えました。新しいキーボードをつけて、逆の行程で組んでいきます。まずは30本超のビス留めから…

戻す際は、指紋認証とWiFiアンテナ周辺の取り回しや、ファン下プレート>シール>マザボ~サブボ間フレキの順番とかが少しややこしくて数回手戻りしました。間に食事挟んでしまったのもありますが、短期記憶がかなり怪しくなってきてますので途中経過の写真大事ですね。

というわけで無事キーボードが動くようになったMAG1、もう暫く稼働してもらいます。

BLE Notify

GRANBOARDのBLE Notifyについて調べたデータをメモしておきます。

点数半径方向データ
1ダブル32 2E 36 40
1外側32 3E 35 40
1トリプル32 2E 34 40
1内側32 2E 33 40
18ダブル31 2E 36 40
18外側31 2E 35 40
18トリプル31 2E 34 40
18内側31 2E 32 40
4ダブル30 2E 36 40
4外側30 2E 35 40
4トリプル30 2E 33 40
4内側30 2E 31 40

2E3(0010 1110 0011)と40(0100 0000)は固定、1バイト目下位4ビットが場所を表して、3バイト目下位4ビットの数値が大きくなると円の外側に、というようなルールかと予想していましたが、場所によってたまに異なることもあるようで少し複雑です。位置部分が2バイトのものもあります。

内側から外側にかけて数値をペアにして並べると以下のような感じになりました。7点と16点が近い値なのは良いとしても11点と3点や15点と20点、4点と13点などが近い並びなのがよく分かりません。意味があるのかないのか…

点数データペア(内側,トリプル,外側,ダブル)
1300,02,04,45
610,11,13,14
1020,21,22,43
1530,31,32,42
291,90,92,82
17101,100,102,103
371,70,72,84
1961,60,63,85
7111,112,114,86
16110,113,115,116
862,64,65,66
1173,74,75,76
14103,104,105,106
993,94,95,96
1250,53,55,56
551,52,54,46
2033,34,35,36
123,24,25,26
1812,14,15,16
41,3,5,6
Bull40
Outer Bull80

狐と狸

他大学で学んでいる中国の方と韓国の方、お二人を交えてお話していて、「日本では狐と狸はセットなんですが、お二人の国ではやはり違いますよねぇ…」という話題になりました。両国ではこの2つの動物にあまり関連性はないそうで、不思議がられました。

その時は同席した日本人の方々と共に「うどんと蕎麦の話からペア概念が産み付けられているのだろう」という話で落ち着いたわけですが、しばらくして、昔話にも出てくる組み合わせの方が古いのかもしれない、と思ったりしました。狐と狸の化かし合いのお話です。あれはもう化かし合いではなくだまし合いで狸が非道なことをやるのですが(笑)、両動物とも「人をだます」ものとして捉えられるのも、もひょっとしたら日本特有なのかもしれません。関係ありませんが最近は仮面ライダーのモチーフも赤い狐と緑の狸でしたっけ。

ヨーグルト+コショウonパスタ

近所の中東の方からよくお料理を頂くのですが、この日は「今できたばかりだからパスタ持って帰って食べて」と差し出されました。

彼「ちょっとスパイシーだから大丈夫か味見して。」
私「うん、まぁ大丈夫だと思う。ちょっと辛いけど好きな味。」
彼「(ちょっと辛い、という表現に反応して)ヨーグルトかけるから待ってて。」

…で、出てきたものにはヨーグルトと「Black Pepper」がワサワサかかっておりました。「辛さを鎮めたいのか増したいのかよく分からんなぁ」と思いながら受け取り、自宅で楽しみました。パクチーも効いていて異国情緒溢れる美味しさでした。

ヨーグルト+コショウonパスタ、自分の常識を疑って新しい組み合わせを試みる大切さを教わった気がします。いやそんなに大きな話ではありませんけど。

大阪天満宮

大阪・埼玉・広島・新潟とほぼ毎週出張続きだった怒涛の9月が終わろうとしています。大阪での用務は民博のISeeeプロジェクト準備と久々の対面シンポジウムでしたが、空き時間に立ち寄った大阪天満宮も印象的でした。言わずと知れた菅原道真を祀る天満宮のひとつです。

ちなみにつくば近辺には大生郷天満宮があり、住み始めてから40年以上、ほぼ毎年年始に訪れています。姉の受験の合格祈願が最初だったかもしれません。そんなわけで旅先の近くに天満宮があるとちょっと興味が沸くのですが、いやはや本当に全国各地にありますね。Wikipediaを見てびっくりです。無宗教、形式的なものだけ行う等々言われる日本人ですが、実在の人物を神格化して祀ることに抵抗がないというのも面白い話です。そしてそういった事実を英語で説明しようとすると何とも知識が不足していることを自覚する毎日…

さて、大阪天満宮には、以前太宰府天満宮にあった博多人形によるジオラマが展示されていました。道真公の一生が分かるようになっているのですが、多分事実であろう文武両道なお話の中にミラクルな逸話が混ざっていたりとこれまた感慨深いものがあります。ほぼ無意識に見ていた「座る牛の像」の意味も改めて知ることができて良かったです。

今回添えた写真2点は、そんな大阪天満宮にあった干支の絵馬が掲げられた休憩場所です。なぜこんなに缶・ボトルのゴミ箱が並んでいるのか不思議なのに加えて、干支のスタート位置が微妙なのも気になりました。ネズミの右側、裏手の一番左側にイノシシが来ます。トラとウサギの間に入口があるんですね。まぁどうでもいいんですけど、個人的にはウサギの位置にネズミが来てほしかったなぁ。

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